子どもがいない夫婦の場合、「配偶者にすべての財産を残したい」と考える方は多いのではないでしょうか。
しかし、何も対策をしないまま相続が発生すると、配偶者がすべて相続できるとは限りません。
場合によっては、親や兄弟姉妹に財産が分けられてしまい、配偶者が住む家を失うリスクもあります。
配偶者に確実にすべての財産を残したい場合、遺言書の作成は必須と言えます。
これをしていないと、あなたの意図とは違う形で財産が分割される可能性があります。
この記事では、
・配偶者にすべて相続させる方法
・遺言書が必要な理由
・注意点(遺留分など)
についてわかりやすく解説します。
配偶者にすべて相続させる方法
結論から言うと、配偶者にすべての財産を相続させるためには「遺言書の作成」が必要です。
遺言書がない場合、遺産分割協議という大変な作業が必要になります。
その結果、配偶者が全て相続することができなくなるかもしれません。
一方、遺言書があれば、被相続人の意思に基づいて財産の分け方を指定することができ、配偶者にすべて相続させることも可能になります。
遺言書がない場合どうなるか
子どもがいない夫婦の場合、配偶者以外に以下の人が法定相続人になります。
- 親(または祖父母)
- 兄弟姉妹
例えば、親がいる場合は
👉 配偶者:2/3
👉 親:1/3
親がいない場合は
👉 配偶者:3/4
👉 兄弟姉妹:1/4
となります。
つまり、何も対策をしなければ、自動的に配偶者に全てを相続させることはできません。
もし再婚で前妻との間にお子さんがいる場合は、さらに注意が必要です。詳しくはこちら
※相続の基本については別記事で詳しく解説しています。
遺言書を作成するメリット
遺言書を作成することで、以下のようなメリットがあります。
配偶者にすべての財産を残せる
遺言書で「すべての財産を配偶者に相続させる」と記載すれば、その意思が優先されます。
相続人同士のトラブルを防げる
遺産分割協議が不要になるため、相続人同士の話し合いによるトラブルを回避できます。
手続きがスムーズになる
あらかじめ分け方が決まっているため、相続手続きがスムーズに進みます。
遺言書の書き方(シンプルな例)
配偶者にすべて相続させたい場合の基本的な記載例です。
「私の有する一切の財産を、妻(夫)〇〇に相続させる。
〇〇年〇〇月〇〇日 遺言者〇〇〇〇 印」
このようにシンプルに記載することも可能です。
ただし、遺言は民法で方式が定められているので、形式不備で無効になる可能性があるため注意が必要です。
遺留分に注意
遺言書を作成する際に注意すべきなのが「遺留分」です。
遺留分とは、一定の相続人に認められた最低限の取り分のことです。
親が法定相続人である場合は遺留分が認められるため、すべてを配偶者に相続させる旨の遺言を書いても、あとで請求される可能性はあります。そのため、最初から遺留分を考慮して親に一部を相続させる遺言にするか、または生命保険で遺留分を請求されてもすぐに支払えるようにしておくのも対策として有効です。
一方、兄弟姉妹には遺留分がないため、兄弟姉妹(甥・姪)が法定相続人の場合は、配偶者にすべて相続させることができます。
公正証書遺言がおすすめ
遺言書にはいくつか種類がありますが、トラブル防止の観点からは「公正証書遺言」がおすすめです。
遺言書の種類については↓の記事で説明しています
【子なし夫婦】全財産を妻・夫に残す「遺言書」の作り方|保管制度 vs 公正証書、プロが教える最適解
公正証書遺言は、公証人が作成に関与するため、
・形式不備で無効になるリスクが低い
・原本が保管されるため紛失の心配がない
といったメリットがあります。
特に相続関係が複雑な場合は、専門家に相談しながら作成すると安心です。
専門家に相談するのも効果的
相続は家庭の状況によって最適な対策が異なります。
特に以下のようなケースでは、専門家への相談がおすすめです。
・再婚している
・前婚の子がいる場合(こちらの記事で解説しています)
・親や兄弟との関係が複雑
「自分の場合はどうなるのか分からない」
「本当に配偶者にすべて残せるのか不安」
という方は、無料相談を活用するのも一つの方法です。
専門家に相談することで、
具体的な対策を知ることができます。
→(ここに比較記事リンク)
まとめ
子どもがいない夫婦の場合、何も対策をしなければ配偶者がすべての財産を相続できるとは限りません。
配偶者に確実に財産を残したい場合は、遺言書の作成が最も重要な対策となります。
特に、相続トラブルを防ぎ、残された家族の負担を減らすためにも、早めに準備を進めておくことが大切です。
